2015年8月1日ドイツ ミュンヘン 

BAUZENTRUM POING 視察

 ドイツの住宅事情を視察するため、ミュンヘン中心部から郊外へ。敷地には56の様々なスタイルの家が建ち、パッシブハウスや自然エネルギーハウスのようなエコロジーな家に注目し敷地内を見学。

パッシブハウスとは、ドイツで普及している世界基準の省エネルギー住宅。断熱性、気密性に優れ室内温度差が安定するため冬は暖かく夏は快適に過ごせる特徴がある。

そのためには、断熱(内断熱+外断熱)、トリプルガラス、断熱性を高めるためのサッシ(木製)、熱交換換気システムが重要となる。

 各部屋には給排気グリルが設置され、新しい空気が循環している。

 温かい空気を熱交換でさらに暖められて太いダクトを経由して各部屋へ吸気。

 ドイツでは木製サッシ以外で樹脂サッシが多く使用されているが、アルミサッシに比べると両者とも伝熱性能は高く結露がしにくい。

 夏の暑い日差しを遮るためのルーバー。夏のドイツの住宅街を歩くと、日中の窓には室内の温度の上昇を防ぐために多くの家がルーバーを下している。

プラスエネルギー住宅

 外壁に取り付けられた太陽電池モジュール。建物と調和がとれ、雪の多い地域では、屋根の設置より効率的。意匠も建物と一体化して大変印象的でした。

 窓は大きさと位置に工夫がなされ開放的な空間が心地が良い。人が集まるリビングは居心地の良さを重視し、冬は温かい日差しを多く取り入れ、夏は強い日差しを木製ブラインドで遮断する。

 ガラスを取り入れることで、玄関からリビングに続く空間に広がりが生まれ、正面奥のガラス越しに見える緑の空間が外側と内側のつながりを持ち、より一層部屋を広く見せる。ドイツでは、特に生活の中で植物と人々の関わり合いが深く、訪問した住宅の全てに生花が飾られている。